投資信託の日々の値動きは「基準価額」を見ることで確認できます。基準価額は、運用会社や販売会社のホームページで確認できるほか、日本経済新聞などの日刊紙にも掲載されます。運用会社のホームページでは、その日の基準価額が夕方以降に公開され、掲載されている基準価額がいつ時点のものであるかは「基準日」を見ることで確認できます。「前日比」の項目には、基準日と前営業日の基準価額の差が表示されます。
毎月作成される「月報(月次レポート)」では、ファンドの1カ月間の運用状況を確認できます。月報は運用会社のホームページなどで確認することができ、後述の運用報告書と比べて更新頻度が高いため、よりタイムリーな情報を得ることができます。
<月報(月次レポート)の内容>
主に以下の(1)~(6)の内容が確認できます。
(1) 基準価額および純資産総額の推移
作成基準日を起点に過去3年以上の期間(運用期間が短いファンドは設定日から作成基準日時点まで)について、基準価額及び純資産総額などの推移をグラフで表示しています。
(2) 基準価額および純資産総額
作成基準日時点の基準価額及び純資産総額を表示しています。
(3) 騰落率
期間別の騰落率を表示しています。
(4) 分配の推移
1万口当たり、税引前の分配金実績を表示しています。
(5) 主な資産の状況
ファンドの商品性に応じて、資産構成や組入上位銘柄、業種別比率などの投資している資産の状況を表示しています。
(6) その他
運用を担当するファンドマネージャーによる運用の振り返りや今後の見通しなどのコメント、投資対象資産に関連するマーケットのデータなどが表示されることがあります。
(月報の記載例)
決算期ごと(※)に作成される「運用報告書」では、月報に比べて期中の運用状況等をより詳しく知ることができます。運用報告書には「交付運用報告書」と「運用報告書(全体版)」の2種類があります。「交付運用報告書」は運用状況に関する重要な事項が簡潔に記載されており、ファンドを保有している受益者に必ず提供されます。「運用報告書(全体版)」は、「交付運用報告書」よりも詳しい運用状況が記載されており、「交付運用報告書」「運用報告書(全体版)」ともに、運用会社のホームページでも確認することができます。
<交付運用報告書の内容>
主に以下の(1)~(6)の内容が確認できます。
(1) 運用経過
当期中の基準価額等の推移や基準価額の主な変動要因、1万口当たりの費用明細、最近5年間の基準価額等の推移、当期中の投資環境、当期中のポートフォリオの状況、ベンチマークがある場合はベンチマークとの差異、分配金などが表示されています。
(2) 今後の運用方針
ファンドの特色や投資環境を踏まえた、今後の運用方針が表示されています。
(3) お知らせ
信託約款の内容などに変更があった場合に表示があります。
(4)ファンドの概要
ファンドの商品分類、信託期間、運用方針、主要投資対象、運用方法、分配方針が表示されています。
(5) 代表的な資産クラスとの騰落率の比較
参考情報として、ファンドと代表的な資産クラスの騰落率が表示されています。
(6) ファンドのデータ
ファンドの組入資産の内容や純資産などの他、ファンドが組み入れているマザーファンドなどの概要(基準価額の推移、組入上位銘柄、資産別配分など)が表示されています。
※決算期間が6カ月未満のファンドの運用報告書は6カ月ごとに作成・交付されます。