東京海上・インド・オーナーズ株式オープン「インドに熱視線 ! vol.11」

2021/05/11

新型コロナウイルスの感染状況と当ファンドの運用戦略

東京海上・インド・オーナーズ株式オープンは、東京海上・オーナーズシリーズの第2弾として、2020年4月に設定された公募投資信託です。インドの企業の株式等の中から、経営者が実質的に主要な株主である企業を主要投資対象とし、経営者のリーダーシップに関する定性分析を重視しつつ、企業の成長性・収益性に比較して割安であると判断される銘柄へ投資します。

本レポート「インドに熱視線!」では、有望な投資先として注目を集めるインドの魅力や、そこで活躍するオーナー企業などについてご紹介していきます。

今回は、「新型コロナウイルスの感染状況と当ファンドの運用戦略」です。

 

新型コロナウイルスの感染状況と経済環境

インドの新規感染者数の推移

インドの新型コロナウイルスの1日あたり新規感染者数は、今年2月初めには1万人程度まで減少していたものの、3月中旬以降に再び感染が急拡大し、4月30日時点で約35万7千人まで増加しています。感染の落ち着きを背景に政府が行動制限を緩和したことや、感染力がより強いとされる変異株拡大の影響などが指摘されています。

インド政府は感染拡大防止のため、首都ニューデリーなどの一部地域で行動制限を導入したものの、昨年実施した全国的なロックダウン(都市封鎖)までは至っておらず、感染拡大を抑制できるか不透明な状況にあります。

こうした状況は、インド経済にマイナスの影響を及ぼしています。Google社が公表している携帯電話の位置情報を利用した「コミュニティ・モビリティ・レポート」によると、感染の再拡大後、人々が自宅で過ごす時間が急増し、職場や小売店、娯楽施設などへの訪問が減少していることが見てとれます。

インド全土における経済的混乱は、昨年の新型コロナウイルスの発生当初ほど深刻なものにはなっていませんが、インド経済を回復軌道に戻すためには感染状況を早期にコントロールすることが重要と考えています。

  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。

インド株式市場の動向と当ファンドの運用戦略

株価の推移

インド株式市場は新型コロナウイルスの感染再拡大を嫌気し、2月中旬以降、軟調に推移しています。

しかし、市場全体の出来高は過去平均の範囲内にとどまっており、昨年3月から5月にかけて見られたパニック的な兆候は現時点では見られません。ワクチン接種の進展による経済正常化への期待や、インド政府の財政支出拡大、緩和的な金融政策などがインド株式市場を下支えしていると考えています。

感染拡大が続く間は当面上値の重い展開が続くものの、中長期的には巨大な人口を抱えていることに加え、生産年齢人口が多く、高所得者層の増加などによる消費拡大を背景に、インド株式市場は上昇基調に戻ると見ています。

組入上位10業種

こうした環境のなか、当ファンドでは引き続き経営者のリーダーシップが発揮されると見込まれ、成長性・収益性に比較して割安と判断されれるオーナー企業に投資する方針です。

オーナー企業は、意思決定のスピードが速く、また経営戦略の柔軟性が高いことから、逆境に強い傾向があります。コロナ禍という難しい事業環境のなかでも、目の前の課題をチャンスと捉え、⻑期的な成長に結びつけることができると考えています。

ポートフォリオの構築にあたっては、ディフェンシブ性を有する「生活必需品」関連の企業や消費者の生活に根付いた製品を有する企業(業種では「一般消費財・サービス」に主に分類)などへの投資比率を高位に維持しています。また、インド国内の混乱の影響を受けにくい輸出関連企業にも着目し、保有を継続しています。

加えて、2021年後半の経済正常化を期待し、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、バリュエーション(投資価値を測るための指標)が割安となっている企業の組み入れを開始しています。
  • ※上記の組入上位10業種の比率は、「東京海上・インド・オーナーズ株式マザーファンド」の純資産総額に占める割合です。業種は、GICS(世界産業分類基準)セクター分類です。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果等を示唆・保証するものではありません。

  • ※当資料は東京海上アセットマネジメント・インターナショナルのコメントを基に東京海上・アセットマネジメントが作成しています。



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