東京海上・宇宙関連株式ファンド「2030年宇宙の旅 vol.6」

2020/08/06

世界に広がる宇宙探査の動き

東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)/(為替ヘッジあり)は、ロケット等の輸送機や衛星の製造、打ち上げサービス、衛星や地上設備の運営、衛星データを活用した通信・情報サービス、関連ソフトウエア、その他周辺ビジネス等の提供を行う宇宙関連企業へ投資を行うファンドです。
衛星、ロケット等の宇宙機器製造や衛星を利用したサービス等の宇宙関連産業は、打ち上げや製造等の関連技術の向上に加えて、情報通信インフラの高度化や自動車、産業機器の自動化等のイノベーション(技術革新)の需要が重なり、中⻑期的な成⻑が期待されます。
本レポート「2030年宇宙の旅」では、成長が期待される宇宙関連ビジネスについて、その魅力と今後の展望などをご紹介していきます。

今回は、「世界に広がる宇宙探査の動き」についてです。

「はやぶさ2」の帰還

日本がリードするサンプルリターン技術

小惑星のイメージ

2020年7月中旬、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が、12月6日に地球に帰還することが発表されました。
小惑星「リュウグウ」で採取したサンプルを搭載したカプセルをオーストラリア南部の砂漠地帯に投下した後、探査機本体は他の小惑星の探査を続けます。
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は既に2つの小惑星に候補を絞っており、9月頃、次に「はやぶさ2」が探査に向かう天体を決定する予定です。

2014年12月に打ち上げられた「はやぶさ2」は、2019年2月と7月に「リュウグウ」への着陸に成功し、表面の砂や岩石の破片を採取できたとみられています。サンプルには、太陽系や生命の起源の謎を探るための貴重な手がかりが含まれると考えられており、12月のカプセル回収が成功すれば、小惑星「イトカワ」の微粒子を地球に持ち帰った小惑星探査機「はやぶさ」に続き2回目のサンプルリターン(*)に成功することになります。

日本は、2010年6月に地球に帰還した「はやぶさ」で世界で初めて小惑星から表面物質を持ち帰ることに成功し、「はやぶさ2」のミッションを経て、サンプルリターンの技術では世界をリードしてきました。
こういった「はやぶさ」、「はやぶさ2」のようなサンプルリターンのミッションには、太陽系や生命の起源を探るという目的のほか、宇宙資源の探査や宇宙探査技術の発展という目的もあります。
今、将来の宇宙開発にもつながるこのミッションに世界各国が挑戦し、国際競争が激しくなっています。

  • * 地球以外の天体などからサンプル(岩石や砂など)を採取して地球に持ち帰ること

世界で進められる宇宙探査計画

小惑星や月を目標としたサンプルリターン計画

米国は、2020年10月20日にNASA(米航空宇宙局)の小惑星探査機「オシリス・レックス」で小惑星「ベンヌ」に着陸し、サンプルを採取する予定です。「オシリス・レックス」は「米国版はやぶさ」とも言われており、2016年9月に打ち上げられ、地球への帰還は2023年9月の予定です。

また、中国は、月面のサンプル採取を計画しており、2020年中に月探査機「嫦娥(じょうが)5号」を打ち上げる予定です。2019年1月に無人探査機「嫦娥4号」で世界で初めて月の裏側に着陸した中国は、2022年を目途に独自の宇宙ステーションを完成させ、2030年にも「宇宙強国」となる目標を掲げています。更に、2019年4月に小惑星のサンプルリターンと彗星の探査を1つの探査機で行う計画も発表されており、中国は精力的に宇宙開発計画を進めています。

7月は3カ国の火星探査機が相次いで打ち上げ

小惑星や月だけではなく、火星や火星の衛星を対象に、表面調査、サンプルリターンなどを行う計画が各国で進められています。
7月は、3カ国の火星探査機が相次いで打ち上げられました。

  • 2020年7月20日 UAE(アラブ首長国連邦)の火星探査機「HOPE」打ち上げ
  • 2020年7月23日 中国の火星探査機「天問1号」打ち上げ
  • 2020年7月30日 米国の火星探査車「パーシビアランス」打ち上げ

火星のイメージ

米国の火星探査車「パーシビアランス」では、火星の土壌のサンプルを採取及び保管し、別の探査機で地球に持ち帰ることを計画しています。また、「パーシビアランス」に搭載された小型ヘリコプター「インジェニュイティ」で、火星の薄い大気の中で飛行試験を行う計画もあり、成功すれば地球以外の天体を飛ぶ初めてのヘリコプターとなります。

前述のうち、「HOPE」と「天問1号」についてはサンプルリターンを行う計画はありませんが、それぞれ、「HOPE」は火星の周回軌道に入り火星の大気を調査、「天問1号」は火星に軟着陸し表面などを探査することを目的としています。

一方、日本では、火星の衛星「フォボス」に着陸しサンプルリターンを行う火星衛星探査計画「MMX」があります。探査機は2024年9月に打ち上げられ、約1年をかけて火星圏に到着後、約3年をかけて火星衛星の観測と砂などのサンプル採取を行い、2029年9月に地球に帰還する予定です。「MMX」は、観測機器の開発などで米欧も協力する国際共同プロジェクトです。

欧州とロシアも、共同で進める火星探査計画「エクソマーズ」において2022年に無人探査機を打ち上げ、火星の地下最大2mの深さからサンプルを採取する予定です。

宇宙探査に関わる民間企業

政府主導で行われている各国の宇宙探査ですが、民間企業も様々な形で関わっています。

例えば、米国の小惑星探査機「オシリス・レックス」の設計・製造は、米軍事用航空機メーカーであるロッキード・マーチンが行っています。

また、UAEの火星探査機「HOPE」の打ち上げは、三菱重工業のH2Aロケットで行われました。UAEの宇宙機関ムハンマド・ビン・ラシード宇宙センターから火星探査機の打ち上げを受注し、種子島宇宙センターから「HOPE」を搭載したH2Aロケットを打ち上げました。同社は2007年からH2Aロケットによる打ち上げ輸送サービスを開始しており、UAEからの受注は今回で2回目、火星探査機の搭載は初めてとなります。
今回のH2Aロケットの打ち上げ成功を受けて、同世代機のH2Bロケットも合わせると、2005年から45回連続で打ち上げが成功したことになります。打ち上げの成功率は98%と世界トップクラスを誇り、この信頼の高さを軸に、今後、海外からの打ち上げ輸送の受注が増加することが期待されます。

日本の火星衛星探査計画「MMX」では、三菱電機が探査機システムの設計から製造、運用までを一貫して担当し、川崎重工業がサンプリング装置を開発するなど、国内企業も多く関わっています。

  • ※ 川崎重工業以外の上記記載の銘柄は、2020年7⽉31日時点の東京海上・宇宙関連株式マザーファンドの保有銘柄です。
  • ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後のファンドへの組み⼊れを保証するものではありません。

将来の有人探査実現のために

2030年代にも予定される有人火星探査

有人火星探査のイメージ

宇宙探査には、将来の有人探査の可能性を探る狙いもあります。
NASAは、2024年までの有人月面着陸達成を目指していますが、サンプルリターンなどの宇宙探査を通して宇宙の謎に迫り、宇宙開発技術の発展が進めば、2030年代にも予定される有人火星探査の実現が近づくと考えられます。

現在は政府主導の宇宙探査計画ですが、前述のように、探査機の開発などを通して民間企業も多く関わっており、ファンドで投資対象とする企業にもプラスの影響があります。
引き続き、国際競争の激しい宇宙探査計画から目が離せません。

2030年宇宙の旅 vol.7「数字からひも解く!宇宙関連ビジネスの成長性」

宇宙飛行のイメージ

ここまで本レポートをご覧いただきありがとうございます。
次回もぜひ宇宙の旅にお付き合いください。

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