東京海上・宇宙関連株式ファンド「2030年宇宙の旅 vol.5」

2020/06/15

ヴァージン・ギャラクティック社の直近の状況

東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)/(為替ヘッジあり)は、ロケット等の輸送機や衛星の製造、打ち上げサービス、衛星や地上設備の運営、衛星データを活用した通信・情報サービス、関連ソフトウエア、その他周辺ビジネス等の提供を行う宇宙関連企業へ投資を行うファンドです。
衛星、ロケット等の宇宙機器製造や衛星を利用したサービス等の宇宙関連産業は、打ち上げや製造等の関連技術の向上に加えて、情報通信インフラの高度化や自動車、産業機器の自動化等のイノベーション(技術革新)の需要が重なり、中⻑期的な成⻑が期待されます。
本レポート「2030年宇宙の旅」では、成長が期待される宇宙関連ビジネスについて、その魅力と今後の展望などをご紹介していきます。

今回は、「ヴァージン・ギャラクティック社の直近の状況」についてです。

 
 

2020年中にも運航開始と目されている商業宇宙旅行ですが、ファンドの運用委託先であるアリアンツ・グローバル・インベスターズU.S.LLC(以下、アリアンツGI)の運用担当者は、2020年5月19日にその宇宙旅行を実施予定のヴァージン・ギャラクティック・ホールディングス(以下、ヴァージン・ギャラクティック社)とミーティングを行い、同社の現状についてヒアリングしました。
同社の最新の状況についてご報告いたします。
 

新型コロナウイルス感染拡大の環境下でのビジネスの状況

NASAより重要なインフラ企業と見なされたことから、感染防止策を講じたうえで事業を継続

新型コロナウイルスの感染拡大により、3月にヴァージン・ギャラクティック社の全施設がクローズとなり、全社員が在宅勤務となりましたが、約3分の1の社員は在宅の環境ではできない業務に従事していました(その業務の内容について同社は具体的に示してはいませんが、主に宇宙船の製造、メンテナンス担当者が該当すると考えられます)。4月に入り、NASA(米航空宇宙局)より同社が重要なインフラ企業と見なされたことから、以下のような従業員の健康と安全に対する感染防止策を講じて、事業を継続しました。
 

 
また、PCR検査および抗体検査といった新型コロナウイルス検査を行うことにより、同社では感染防止に関する取組みを更に強化しています。
現在、在宅勤務を引き続き推奨しつつも、感染防止策の徹底により現場での業務が必要な社員の約90%が実際に現場で業務に就いています。その結果、直近の数週間を見ても事業は大きく進展しました。
 

苦境のグループ会社が同社に及ぼす影響

ヴァージン・ギャラクティック社のビジネスへの直接的な影響は見られず

ヴァージン・ギャラクティック社と同じ英ヴァージン・グループ傘下で、任意管理手続き(日本の民事再生法に相当)に入ったヴァージン・オーストラリアや経営が悪化しているヴァージン・アトランティックによる、同社のビジネスへの直接的な影響は見られません。しかし、リチャード・ブランソン氏(ヴァージン・ギャラクティック社の創業者、且つ英ヴァージン・グループ会長)がすでに資金調達のために売却した2,070万株に加えて、これらの企業の追加支援のためにヴァージン・ギャラクティック社の株式を更に売却する可能性はあると考えています。

  • ※ 上述のヴァージン・オーストラリア、ヴァージン・アトランティックは東京海上・宇宙関連株式マザーファンドでは保有していません。

商業宇宙旅行の現在の進捗状況、今後のスケジュール

開発状況、宇宙旅行の申し込み状況は順調

宇宙船「WhiteKnightTwo」及び「SpaceShipTwo」於 スペースポート・アメリカ

ヴァージン・ギャラクティック社では、同社にとって最初の宇宙船「SpaceShipTwo」に続き2番目となる宇宙船を開発中ですが、2020年1月に、宇宙船の機体の構造パーツの組み立てを完了し、降着装置(機体を地上で支持する機構で、特に着陸の際の衝撃などを受けられるもの)の駆動、また機体の重量を支え車輪での自走が可能となる状態としました。これは、当初の予定より9カ月も早いスピードでの開発目標達成です。

また、2月には、「SpaceShipTwo」及びその母艦となる「WhiteKnightTwo」をスペースポート・アメリカ(米国ニューメキシコ州にある世界初の商業宇宙港)に輸送し、試験飛行や、宇宙への商業飛行体験に向けた開発を継続しました。5月1日には、「SpaceShipTwo」の滑空飛行テストを成功させています。

飛行する宇宙船「SpaceShipTwo」

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される環境下においても、2020年夏の最初の打ち上げを目標に、FAA(米連邦航空局)承認プロセスの29の検証項目のうち24項目を完了しています。
 
今後、乗客を乗せたテスト飛行のためにクリアすべき目標は、高速飛行と音速飛行の2つです。同社は、次のステップは現在の環境下でも完了できると示しましたが、新型コロナウイルスの今後の状況を考慮して、最初の商用フライトの具体的な日程の目標を置くことは控えています。

宇宙旅行については、「One Small Step」プログラム(*)を通じて9,000人の宇宙旅行に関心のある見込み顧客を集め、これまでのところ、そのうち400人が1,000米ドル(約10.9万円)のデポジット(保証金)を支払い、このプログラムを通じた将来の宇宙旅行の候補者となっています。
 
デポジットを支払い済みの候補者は、商用フライト開始後に、「One Giant Leap」プログラムに招待され、予約の手続きに進めます。44カ国から申し込みがあったこの400人の候補者については、年齢層も若く、2018年以前に予約金25万米ドル(約2,727万円)で申し込んだ約600人の登録者に続く第2の波として注目されています。

  • * 払い戻し可能なデポジットを支払うことで、優先的に宇宙旅行のチケットを購入することができるプログラム
  • ※ 1米ドル=109.09円(2020年6月5日時点)で円換算(対顧客電信売買相場の仲値(TTM)を使用)

年間フライト数と年間利用者数の予測

超音速飛行移動ビジネスの状況

超音速技術の開発に関する協定をNASAと締結

商業宇宙旅行以外では、地上2地点間移動用の超音速技術の開発を促進するため、ヴァージン・ギャラクティック社は5月上旬に宇宙法協定に基づく契約をNASAと締結しました。この協定は、NASA、ヴァージン・ギャラクティック社、同社の子会社である宇宙船の開発企業の間で技術を共有し、技術的に実現可能な高速移動技術を民間および商用航空に適用する道を探るために重要と考えられます。 最初の焦点は、マッハ3〜5における機体の熱管理と推進システムですが、長期的な成長のためには、共同での様々なテクノロジー開発が今後も求められるでしょう。

地上の2地点を結ぶ超高速飛行としては、米宇宙開発企業スペースXも宇宙船「Starship」を利用した運行を発表しています。スペースXによると、ニューヨークから上海までの移動は飛行機で15~16時間ほどかかりますが、「Starship」であればわずか40分で移動できるとのことです。ヴァージン・ギャラクティック社は、超高速飛行の所要時間について開示していませんが、米航空機製造ボーイングの747型旅客機の最高速度がおよそ時速988kmであるのに対し、「SpaceShipTwo」はおよそ時速4,000kmであり、今後の超音速技術の開発が期待されます。

  • ※ 上述のスペースXは東京海上・宇宙関連株式マザーファンドでは保有していません。ボーイングは、2020年6⽉5日時点の東京海上・宇宙関連株式マザーファンドの保有銘柄です。

アリアンツGIの見通し

引き続き有望な投資先の一つと考える

ヴァージン・ギャラクティック社による商業宇宙旅行が実現するのも間近と見ており、アリアンツGIは現在も同社を有望な投資先の一つと考えています。
引き続き、ヴァージン・ギャラクティック社のビジネスの進展状況に注目していきます。
 

ヴァージン・ギャラクティックの株価の推移


  • ※ ヴァージン・ギャラクティック社は、2020年6⽉5日時点の東京海上・宇宙関連株式マザーファンドの保有銘柄です。
  • ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後のファンドへの組み⼊れを保証するものではありません。
  • ※ 上記は過去の実績であり、将来の運⽤成果等を⽰唆・保証するものではありません。
  • ※ 上記はアリアンツGIの情報を基に記載しています。また、当資料作成時点のアリアンツGIの⾒通しであり、将来の市場環境の変動等により変更される場合があります。
  • ※ 画像は当資料作成時点でヴァージン・ギャラクティック社が公開しているものです。

2030年宇宙の旅 vol.6 「世界に広がる宇宙探査の動き」

宇宙飛行のイメージ

ここまで本レポートをご覧いただきありがとうございます。
次回もぜひ宇宙の旅にお付き合いください。

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