東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン「オーナー社長取材レポート ~SBSホールディングス~」

2020/09/07

オーナー社長取材レポート
~SBSホールディングス~

設定来、様々な局面でも良好な運用実績を実現してきた「東京海上・ジャパン・オーナーズ株式オープン」。
当ページでは、強力なリーダーシップを発揮して急激な事業環境の変化に立ち向かっている、注目のオーナー経営者にお話を伺った内容を紹介します。

SBSホールディングス株式会社
 代表取締役社長 鎌田 正彦 氏

【銘柄コード:2384】 〈組入比率〉5.07% 〈上場市場〉東証第一部 〈業種〉陸運業 〈時価総額〉1,567億円
  • ※組入比率はファンドの純資産総額に占める割合、業種は東証33業種区分に基づく。数値は8月末時点。

鎌田 正彦 氏

鎌田 正彦 氏
1959年6月宮崎県延岡市生まれ。
小学生の頃、家業が倒産し生活が一変。この時に「絶対に潰れない会社を創る」ことを決意、自ら学費を稼ぎ県立延岡高校を卒業。上京後、佐川急便で「物流」の可能性に魅了され、28歳で起業。「即日配送」を主軸としてスタートし、大手物流子会社のM&Aを通じて急成長、不動産開発など事業規模を拡大中。夢を語りそれを実現する「有言実行」がモットー。
注目ポイント
同社は、経済活動に必要不可欠な社会基盤の一つである物流を主要事業とし、急成長を続けている企業。1987年の創業時、世の中になかった「即日配送」という基盤をいち早く提供し、お客さまが抱える物流に関するあらゆる悩みを解決しているユニークな会社だ。
同社の鎌田社長は、高校卒業後、佐川急便に入社し、28歳という若さで独立。創業後10年で年商100億、20年で1,000億、30年で2,000億という目標を立て、実際には30年あまりで4,000億を実現。
今回は、社長である鎌田氏に弊社へお越しいただき、直接お話を伺った。
創業について
絶対に倒産しない会社を創る
鎌田社長のベンチャー精神のルーツは、小学生の頃まで遡る。この頃、父親の材木商が倒産。子どもながらに「父親の経営判断がぬるい、僕なら絶対倒産しない会社が創れる」と起業を決意していた。
その後、留学費用を稼ぐため、たまたま入社した佐川急便で、物流の面白さに目覚める。「日本の物流を改革することで、大きな収益源が生まれる」と鎌田社長の起業魂に火が付いた。
28歳の若さで独立。当時は、銀行や信用金庫からお金を借り、借りたお金を返してはまた借りる自転車操業の日々。
「佐川急便に務めていた頃からのお客さんが応援してくれていたが、閉鎖的な物流業界での起業は、様々な方面からの圧力を乗り越えるだけで精一杯の日々だった。」
For your Dreams. に込めた想い
小さな蟻でも大きな象を倒せる
「日本の物流業界には、日本通運、佐川急便、ヤマト運輸といった巨大企業が君臨している。いちベンチャーが独立したところで、この3社と肩を並べるほどの大企業は創れない。ベンチャー企業で年商1,000億までいった物流会社すらほとんどない。」
しかし鎌田社長は、「ベンチャーでも大企業を倒すんだ、この状況を株式上場でひっくり返したい」と考えるようになる。
大きな夢を持ち、ブレずに夢に向かって挑戦を続けてきた。それが、SBSの今日に繋がり、今後の年商目標にも繋がっている。」と鎌田社長は話す。
″ For your Dreams.″
同社のスローガンであるこの言葉には、鎌田社長のこれまでの苦労と挑戦、そしてこれからも挑戦し続けるという熱い想いが込められている。
飛躍のきっかけ ① M&A
株価推移
一緒に戦ってくれると逆指名
同社の飛躍のきっかけの一つに、「M&A(企業の買収・合併・資本提携等)」がある。中でも、今から17年ほど前の2004年、雪印乳業の物流子会社である雪印物流のM&Aによって鎌田社長の名は業界に知れ渡る。
「当時M&Aで競合した投資ファンド会社はたくさんあった。だが結局、ファンド会社は貸借対照表の数字ばかり見ている。我々は、損益計算書を改善するため、一緒に本業を強化していきましょうと、雪印乳業と雪印物流の幹部にずっと言い続けた。すると、雪印物流のトップや社員がSBSが良いと言い出す。SBSなら、業績を伸ばすために本業の力になってくれる、一緒に戦って行けると逆指名を受けた。」
鎌田社長は、M&Aの際、プレゼンテーションから倉庫の現場精査など全て自身で行う。そして、荷物の積み方や配送トラックの回し方など改善点を自ら指導する。
単なる紙の決算書だけでは見えない。自分の足で行って見ると、どうすれば利益が出るようになるかがわかる。問題は現場にある。倉庫の積み方など事細かに指導し改善していくこと。ここに我々のM&A成功のチャンスがあると思った。」
実際に自らが現場で働いてきたからこそ、提案できる改善策がある。たたき上げの社長でなければできない戦略だろう。
飛躍のきっかけ ② 社員は財産
成長を続けていれば、人は足らない
鎌田社長は、M&A後に社員をクビにすることがないそうだ。人件費がコストになるのではないか。
成長を続ける会社は、絶えず人が足らない。うちは今でも人が足らない。もし子会社で人が余っているなら、別の子会社やホールディングスに行ってもらう。それに、もし我々がリストラをするようになったら、我々にM&Aを頼んでくれる会社はなくなる。大企業だって、子会社の社員は自分の会社の社員の一人。それをM&Aしたからといって、バサバサ切っていたらそんなひどい会社に託そうとは思わない。僕は、社員はみな家族だと思っているし、集まった会社はみな兄弟だ。
他社のM&Aの事例を考えると、M&Aされた企業が下に位置付けられ、M&Aした企業からやってきた上司の指示を受けるが同社は異なる。 「M&Aした会社は下、そんなのは悲しい。うちは、上下もないし、みな対等。M&Aで入ってきた会社の社員がホールディングスの幹部や役員になることだってある。」
M&Aする企業も、その社員も大事にする。鎌田社長のこのスタンスが、同社の数々のM&A成功と飛躍的な成長を生み出してきた。

同社の売上高、営業利益、M&A戦略

怒らない社長、社長室は物置?
みんなと同じ空気を吸って、同じものを食べる
鎌田社長のデスクは、本社の社長室ではなく平場にある。なぜ社長室ではないのか。
経営の指揮は取っているが、一般の人と何も変わらないし、社長室という囲われた部屋にいても仕方ない。みなが仕事をしているところで自分も一緒に仕事をすれば、全体を見渡せるし、変な話があればそれも耳に入ってくる。やはり経営はフラットであることが大事。社長室にノックして入るなんて時代的にも古い。だから社長室の中は、ゴルフコンペの商品が山積みです。」
と笑いながら話してくれた。対談中、温和なイメージの強い鎌田社長だったが、社員を怒鳴りつけることはあるのか。
「社員に怒ることもないし、怒鳴りつけることもない。会社員は、優秀な人が集まっている。バカヤローと言われたら根に残る。サラリーマン時代にその経験があるが、結局怒られるとその人のことを恨む。できるだけ怒らないで人を動かせる経営が正しいと思う。社員が楽しく、この会社に勤めてよかったと思う会社が成長するだろうし、そういう会社を目指してやってきた。」
怒りの感情があまり出ないタイプなのかと聞くと、そうではないそうだ。
「怒りの感情は我慢する、人間だからコノヤローと思うことはあるけれど、それは出さない。」
インド事業の失敗
この投資判断の失敗が今のSBSの発展に繋がっている
M&A戦略の成功により、軌道に乗った同社。しかし、順風満帆に成長を続けたわけではない。2015年、インド事業の失敗により約120億円の損失を計上、大幅赤字に陥った。
「当時は、M&Aもあまり進んでおらず、海外進出も進んでいなかった。海外に出るなら一番難しいところに出ようと考え進出したのがインド。急成長しているベンチャー企業と契約したが、粉飾決算を見抜けなかった。決算を解明すると、どうしようもないほどダメなことが分かった。社内では、引当金を積むか、捨てるかの議論が進んでいたが、バッサリ119億捨てることを決意した。一度赤字にはなったが、この投資判断の失敗と苦しい思いを経験し、立ち上がったことが、今のSBSの発展につながっている。引き際と撤退も大事だと考えている。
事業決定のスピード
新杉田物流センター
僕がみんなを説得する
今や2万人を超える社員を抱える同社。大企業は、事業決定スピードが遅れてしまいがちだが同社はどのような体制なのか。
「僕のところに案件が来て、よしやろうとなってから役員会にかける。大体僕自身で案件を見つけてくるパターンが多い。僕が土地を見つけてきて、現場のスタッフを説得する。」
社長が案件を見つけ、社員と協議することが多い同社。反対されることはあるのだろうか。
「自動車学校を買うとき、社外取締役に反対されたが、物流企業である以上、安全運転、運転に対する教育が必要だと延々と説き、最後には全員賛成してくれた。」
現場からのたたき上げ社長だからこそ、不動産開発でもどのように開発した土地を使うかの想像ができる。自ら現場に赴き、社員の話を聞き、倉庫チェックを行うことで改善点も見える。社員の苦労を自らも経験しているオーナー社長でなければできないことだろう。
ESGの取り組み
同社は、ESG・SDGsについてどう考えているか。
「時代の流れに、我々も危機感を持っていて、まだ発表はできないが、電気トラックを走らせることを考えている。また、倉庫のピッキングをロボットに行わせたり、倉庫の屋根に自家消費用の太陽光パネル設置の取り組みも進めており、低炭素化社会実現に取り組んでいる。」
これからの夢

鎌田社長はご多忙にもかかわらず、快く取材に応じてくださいました。

日本の物流業界を変えたい
最後に今後の夢を伺った。
ベンチャーとして会社を発足させた時から、日本の物流を変えたいと思い続けてきた。物流業界はずっと企業順位が変わっていない。この順位を変えたいと思っている。もっとアグレッシブに世界と戦える物流企業が出てきてもいいんじゃないか。そのために、我々は最低でも日本のベスト5にならないといけない。」
「我々のやり方、勢いで行けばSBSに入りたいと思ってくれる会社はたくさんあるんじゃないか。そういう会社を受け入れていけば、年商1兆円も夢じゃない。我々がその規模になり、世界で戦えるロジスティクス会社になれば、閉鎖的な日本の物流企業も変わっていくと思う。僕が元気な間に挑戦できると思っている。」

17歳で上京し、東京の人混みを見て、この街にはビジネスチャンスが溢れていると実感したという鎌田社長。
鎌田社長の夢の実現に向けた挑戦はまだまだ続く。
改めて考える「オーナー企業投資の魅力」

株式市場に負けたくなければ、会社に投資するのではなく、「人に投資すれば良い」というコンセプトで運用を開始し、オーナーズは、株式市場を上回るパフォーマンスを維持しています。「人に投資する」とは、数多い上場企業の中から、抜きんでた経営者のいる企業を選んで投資すれば、その他の企業群に、着実に勝つことができるのではないか?という考えに基づいています。
特にオーナーとは株主でもあり、自社の株が下落すれば、自分の財産も大きく減ってしまいます。オーナーズが投資している50名(2021年8月末時点)の経営者は、どうすれば株価が上がるのかを必死で考え抜く努力が期待できます。「株価が下がってもしかたがない」と割り切れるような社長が経営する会社は、投資対象とはしません。
信頼できる優秀なオーナーに投資するというコンセプトは、経済構造が大きく変化していく現在の環境下では、とりわけその効果が発揮できるものと考えています。
  • ※上記に記載の銘柄は、2021年8月末時点の保有銘柄から一例として記載したものであり、当ファンドへの今後の組み入れを示唆・保証するものではありません。また、これらの銘柄の売買を推奨するものではありません。
  • ※上記は過去の実績であり、将来の運用成果や動向などを示唆・保証するものではありません。

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