2017年、インドで大規模な税制改革が行われ、付加価値税(VAT)を始めとした各州ごとに税目、税率がばらばらであった間接税に代えて、全国一律の物品・サービス税(GST)が導入されました。GST導入以前は、上述のように税制が複雑であったことから、企業は全ての州に倉庫を設置することを余儀なくされており、物流・ロジスティクスは供給主導型のビジネスでした。しかし、 GST導入後はより大きな集中型倉庫での集配が可能になるなど、ロジスティクスが需要主導型のビジネスへと転換していきました。
この環境変化によって生まれたハブ&スポーク方式*の輸送ビジネス拡大の機会を捉えるべく、2016年にTCI Limitedから会社分割させる形でTCI エクスプレスを設立しました。
TCI Limitedの道路輸送事業を別会社として独立させ、高い成長が見込める高速輸送サービスに専念させることで差別化を図り、付加価値を高めるという狙いがありました。
*ハブ&スポーク方式とは、大規模拠点(ハブ)に貨物を集中させ、そこから各拠点(スポーク)に分散させる輸送方式のこと。