2021/01/25
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- ※ 本資料はTCW Asset Management Company LLC の 2021年1月7日時点のコメントを基に東京海上アセットマネジメントが作成したものであり、将来その内容は変更されることがあります。
TOPICs
12020年の振り返り 寄与銘柄、ポートフォリオ など
22021年の見通し ワクチン普及期待が広がるなか、運用方針は など
- ※ 一部のスマートフォンでは読み取れない可能性があります。 以下、動作環境。
- OS:iPhoneはiOS13以上 Androidは8.0.1以上
- ブラウザ :iPhoneは safari最新版 AndroidはGoogleChrome最新版
エンターテインメント業界における技術的発展を牽引する、あるいはその恩恵を受けると判断する企業へ投資を行う当ファンドの運用パフォーマンスは、設定来で+19.6%(為替ヘッジあり)、+17.0%(為替ヘッジなし)となり、MSCIワールド指数(円換算ベース、配当込み、為替ヘッジなし)を10.0%上回りました。(2020年12月30日時点)
新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が不安定ななか、世界株式市場と比較し高パフォーマンスとなった要因を振り返りつつ、2021年の見通し・運用方針をご紹介いたします。
ファンドの基準価額および世界株式の推移
2020年8月28日(設定日)~2020年12月30日、日次
- 出所:Refinitiv
- ※ 基準価額は1万口当たり、信託報酬控除後のものです。
- ※ 「ヘッジあり/ヘッジなし」ともにこれまで分配金実績がないため、基準価額(税引前分配金再投資)は表示していません。
- ※ 世界株式はMSCIワールド指数(円換算ベース、税引後配当込み)。2020年8月28日(設定日)を10,000円として計算。同指数は当ファンドのベンチマークではありません。
- ※ MSCI ワールド指数に関する著作権、知的財産権その他一切の権利はMSCI社に帰属します。また、MSCI社は同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。MSCI社の許諾なしにインデックスの一部または全部を複製、頒布、使用等することは禁じられています。MSCI社は当ファンドとは関係なく、当ファンドから生じるいかなる責任も負いません。
- ※ 上記は過去の情報であり、将来の動向等を示唆・保証するものではありません。
12020年の振り返り
なぜ、世界株式をアウトパフォームできたか
新型コロナウイルスの影響や米国大統領選挙の不透明感があるなか、打撃を受けにくい、若しくは追い風となる要素を含むテーマに注目した投資行動が、功を奏しました。
ストリーミング・メディアの普及が加速
- コロナ禍での巣ごもり消費需要の拡大によってオンラインゲームやストリーミングによる動画配信の普及が加速しました。また、デジタル製品の発展・普及によりストリーミング音楽の普及も一段と進みました。
- 米国では有料のリニアテレビ*からより安価なストリーミング・サービスにシェアを移しつつあります。昨今の経済事情による所得減やリニアテレビが主であるスポーツ中継番組がコロナ禍で減少したことにより、この流れには拍車がかかりました。
- * 視聴者が予定されたテレビ番組を本来のチャンネルで配信時点で視聴する従来のシステム
米国のテレビ視聴事情
日本では一部を除き無料で充実したテレビ番組を視聴することが可能ですが、米国では民間放送に加え、有料(月額50~150ドル程度)のケーブルテレビと契約する方が多数派です。近年これに代わり、より安価(月額10~15ドル程度)なストリーミング形式の配信チャネルが台頭してきています。
- 出所:表は、各種報道、資料を基に東京海上アセットマネジメントが作成
ゲーム機の新発売
- 「PlayStation®5」、「Xbox Series X」、「GEFORCE RTX 30シリーズ」、「Oculus Quest 2」など、新技術が搭載された新しいビデオゲーム機が発売され、ゲーム業界が注目を集めた年でした。
オンラインカジノの合法化
- 米国ではオンラインによるカジノ関連の法律規制改革が大きく進展し、ミシガン、バージニア、ルイジアナ、ニューヨークでは合法化の動きが見られます。
主な売買銘柄(設定日2020年8月28日~2020年12月末)
<設定来の主な追加銘柄>
銘柄名 | 企業概要・主な着目点 |
Unity Software Inc.
(ユニティ・ソフトウェア) |
・携帯電話、PC、コンソールゲーム機向けの包括的なソフトウェアソリューションを提供する米国の企業。
・同社の3D技術は、拡張現実、自動運転シミュレーション、などといったビデオゲーム以外の成長も期待される。 |
ペロトン・インタラクティブ |
・テクノロジーを生かしたフィットネス用電動自転車の製造や、ストリーミングサービスを展開する米国のフィットネス企業。
・ユーザーがライブやオンデマンドのフィットネスクラスに参加することが出来るサービス(筋トレ、ブートキャンプ、ヨガなど)を展開し、他社と差別化している点を評価している。 |
<設定来の主な売却銘柄>
銘柄名 | 企業概要・主な着目点 |
ジンガ |
・ビデオゲーム・ソフトウエア企業として様々なオンライン・ソーシャルゲームを提供する。
・堅調な売上高を評価していた一方で、モバイルゲーム個々の開発力よりも、開発者向けにツール・エンジンを提供する「Unity Software Inc.(ユニティ・ソフトウェア)」のような企業の方がより成長が見込めるという投資判断により、全売却。 |
- ※ 上記は過去の情報であり、将来の動向等を示唆・保証するものではありません。
- ※ 記載銘柄は、Comcast、Unity Software Inc.、ペロトン・インタラクティブのみ、2020年12月30時点の当ファンドの保有銘柄です。
- ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後の組入を保証するものではありません。
主なプラス寄与/マイナス寄与銘柄
<主なプラス寄与銘柄>
※ 米ドルベース
ロク 設定来92%上昇*
ネットから家庭用娯楽デバイスへ音声・動画コンテンツを配信
- コロナ禍には、リニアテレビからストリーミング・サービスへの移行が加速したこともあり、ストリーミングデバイスを提供している同社ではその恩恵をうけました。
- 同社では配信されるコンテンツ内で広告を行うことでも収益を上げており、消費者があらゆる形式のストリーミング・コンテンツに傾倒するなか、広告表示回数は前年同期(7-9月期)比90%増となりました。
ザ・トレードデスク 設定来65%上昇*
高度なプログラム技術でターゲットを絞ったデジタル広告
- ストリーミング・サービス需要の高まりが、ストリーミング配信コンテンツに広告を挿入するツールを提供する同社の株価を、押し上げました。
- 同社ではネット上で視聴者を獲得する一方、大手テクノロジー企業の独占的なユーザーの獲得手段に不信感が高まったことも、同社の株価上昇の追い風要素となりました。
シーザーズ・エンターテインメント 設定来51%上昇*
米国の統合型リゾート(IR)運営大手
- 米国における、オンラインカジノの合法化などといったカジノトレンドや、財務体質の強化などが好感されました。
各銘柄の株価の推移
2020年8月28日(設定日)~2020年12月31日、日次、米ドル
<主なマイナス寄与銘柄>
※ 網易は米ドルベース、ユベントス・フットボール・クラブはユーロベース
網易(ネットイース)
中国の四大ポータルサイトの1つ、eコマースやゲームなどを始め多数の事業を保有
- ロックダウンが緩和されたことで2020年上半期と比較しゲーム売上の伸びが若干鈍化したことや、一部事業で販売およびマーケティング費用が増加したことが嫌気され、株価は設定来で5%下落しました。
ユベントス・フットボール・クラブ
イタリアのセリエAに所属するプロサッカー・クラブ
- 新型コロナウイルスはクラブチームの活動に大きな影響を与えました。スタジアムでの無観客試合や博物館・店舗の閉鎖による業績悪化が嫌気され、株価は設定来で12%下落しました。
- ※ 実際の運用成果や運用動向等を示唆・保証するものではありません。
- ※ 記載銘柄は、2020年12月30時点の当ファンドの保有銘柄です。
- ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後の組入を保証するものではありません。
22021年の見通し
エンテック関連企業の見通し
エンテック関連企業の成長は長期的なもの
コロナ禍において、ストリーミング・サービス、ビデオゲーム、モバイルエンターテインメントは特に成長を加速させましたが、これらはまだ初期段階にあり、今後もテクノロジーの進化はエンターテインメントの質と量の両方に、恩恵をもたらし、エンテック関連企業の成長は長期的なものになると考えています。
2021年、コロナ収束に向けて世界が奮闘するなか、以下ではテーマパークやライブ・パフォーマンスといったアウトドアな視点と、サブスクリプション動画配信やテレビゲームなどインドアな視点での見通しをご紹介します。
アウトドアなエンターテインメント・テクノロジー
主な企業:ライブ・ネーション・エンターテインメント
2021年は新型コロナウイルスのワクチンが世界的に普及するにつれ日常生活を取り戻すとともに、人々は約1年ぶりにアウトドアなエンターテインメントを求めることが予想されます。ビジネスの中核にテクノロジーを利用しているエンターテインメント企業は、各社のテクノロジーを生かしデジタルチケットやワクチン検証、電子待機リストなどといった取り組みにより、よりスピード感をもった業務の再開が期待されます。
インドアなエンターテインメント・テクノロジー
主な企業:ネットフリックス、スポティファイ・テクノロジー
一方でインドアなエンターテインメントの傾向は一時的に停滞する可能性もありますが、コロナ禍を通して獲得したユーザー数や基盤は、今後も恩恵をもたらし続けることが期待されます。ストリーミング・サービスとビデオゲームの成長はコロナ禍以前からのトレンドです。今後もリニアテレビ、映画館、紙媒体広告などといった従来のサービスに代替する格好でこの成長が継続する可能性が高いと考えます。
2021年の運用方針
withコロナ afterコロナ、臨機応変な運用を目指すファンド、エンテック
2021年には、インドア・アウトドア両方のエンターテインメントに投資機会が広がるとみています。新型コロナウイルスの影響により加速したインドアなエンターテインメント・テクノロジーの恩恵を維持しつつ、アウトドアなエンターテインメント・テクノロジーから利益を享受できるポートフォリオ運用を目指します。
具体的には、パンデミックの影響をうけやすかったライブ体験をテーマとした銘柄のウエイトを高め、アップサイドを狙っていく方針ですが、以下のリスクにも留意し、ポートフォリオの管理に努めていきます。
注意すべきリスク
- 新型コロナウイルスワクチンが十分に普及するまでの期間、および変異種による感染再拡大の可能性。
- 新型コロナウイルスの経済的影響がいつまで続き、回復までどれほどの時間を要するか。
- エンターテインメント・テクノロジー分野での成長機会や金利環境が良好であることを踏まえても、その他の資産クラス・株価を含めて全体が上昇傾向にあること。
- 上下院ともに民主党が主導権を握るバイデン新政権下では、法人税とキャピタルゲイン税の増税を支持する可能性が高いこと。
- ※ 図はイメージです。
- ※ 上記は過去の情報であり、将来の動向等を示唆・保証するものではありません。
- ※ 記載銘柄は、2020年12月30時点の当ファンドの保有銘柄です。
- ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後の組入を保証するものではありません。
投資テーマ別見通し
当ファンドの運用では、エンターテインメントを4つの投資テーマに分類し、銘柄選択を行っています。
ストリーミング・メディア
<具体的なビジネス例>
- 音楽・動画配信サービス
- ストリーミング技術を支える機器の開発・製造
- コロナ禍を通して、成長を加速させたストリーミング関連の企業は盤石な事業体制を築き上げました。
- コロナ収束後も、新しいサービスを世に送り込み、リニアテレビの衰退が加速するにつれ、ストリーミングのさらなる成長が期待されます。
- 2021年の新たな展開は、劇場公開と同時にストリーミング・サービスで長編映画を公開することであり、HBOMax(米国の定額制動画配信サービス)とDisney+が取り掛かっています。
コンテンツ制作
<具体的なビジネス例>
- 2020年末に「PlayStation®5」や「XboxSeries X/Series S」が発売されたことで、新機種に対応した高クオリティのゲームソフト制作がより活発的になるとみています。
- 2021年1月、コナミホールディングスでは、「桃太郎電鉄(桃鉄)」シリーズの最新作がヒットし、株価は約3年ぶりに高値を更新しました。
- 映画やテレビの製作企業は、ワクチンの普及により世の中が正常化すれば、コンテンツ制作により注力できると予想されます。
ライブ体験
<具体的なビジネス例>
- プロスポーツ実況配信
- ライブコンサートの企画・運営
- 2021年には、新型コロナウイルスワクチンの普及によって正常化が進めば、大規模なイベントの再開が可能になるため、ライブ体験に最も大きな変化があると予想しています。
- コロナ禍におけるライブ体験による楽しみは、テクノロジーの進化が代替していた部分もありますが、やはりスポーツイベント、音楽鑑賞など、インドアでは再現できないライブ体験に回復の機会があるとみています。
新種のエンターテインメント
<具体的なビジネス例>
- eスポーツ運営
- VR(仮想現実)装置などの開発・製造
- 2020年に発売されたVRヘッドセット「Oculus Quest 2」は、2021年にVRの存在をより強固なものしていくとみています。
- 「Oculus Quest 2」の先行予約台数は前機種の5倍に達し、世界の主導的なVRハードウェアとなりつつあります。
- 巣ごもり消費や新しいゲーム機の発売を通して、ビデオゲームへの関心が高まり、ダウンロード形式のゲームやeスポーツなどの新しいエンターテインメントを牽引するとみています。
- ※ 上記は過去の情報であり、将来の動向等を示唆・保証するものではありません。
- ※ 記載銘柄は、2020年12月30時点の当ファンドの保有銘柄です。
- ※ 上記は個別銘柄への投資を推奨するものではありません。また、今後の組入を保証するものではありません。