東京海上・インド・オーナーズ株式オープン「4月の運用状況と今後の見通し」

2020/05/20

4月の運用状況(2020年4月30日時点)

2020年4月8日に設定、運用を開始した、「東京海上・インド・オーナーズ株式オープン」の4月の運用状況が、2020年4月末時点で、+6.3%(信託報酬控除後)と、世界的な新型コロナウイルス感染拡大による経済への悪影響が懸念される中、プラスとなりました。
当ファンドでは、設定日以降「経営者が実質的に主要な株主である企業」の株式への投資を開始し、4月30日時点で株式組入比率は90.6%(マザーファンドベース)となってます。

基準価額の推移(2020年4月8日(設定日)~2020年4月30日、日次)

基準価額の推移(2020年4月8日(設定日)~2020年4月30日、日次)

  • ※ 基準価額は信託報酬控除後のものです。
  • ※ 上記グラフは過去の実績であり、将来の運用成果をお約束するものではありません。
  • ※ 基準価額は1万口当たりで表示しています。
  • ※ 設定日は2020年4月8日です。

 

ポートフォリオの状況(2020年4月30日時点)

  • ※ 以下は、2020年4月30日時点の「東京海上・インド・オーナーズ株式マザーファンド」のポートフォリオの状況です。

 

資産構成

株式
90.6%
短期金融資産等
9.4%
合計
100.0%

 

業種別比率

1 金融
19.6%
2 素材
12.6%
3 コミュニケーション・サービス
12.0%
4 生活必需品
10.2%
5 エネルギー
9.7%
6 情報技術
9.0%
7 資本財・サービス
7.2%
8 一般消費財・サービス
6.8%
9 ヘルスケア
2.1%
10 不動産
1.4%

 

時価総額別比率

時価総額別比率

 

組入銘柄10銘柄(組入銘柄数:37銘柄)

銘柄名 業種 比率 概要
1 コタック・マヒンドラ銀行 金融 9.6% 大手商業銀行。手形割引、リース、買取選択権付リース、定期預金の運用、証券仲介業務、マネーマーケットオペレーション、投資銀行業務、消費者金融などを、リテール、法人向けに提供。
2 リライアンス・インダストリーズ エネルギー 8.8% 石油化学品および繊維メーカー。繊維部門では、合成繊維、テキスタイル、混紡糸、ポリエステル・ステープルファイバーを製造、販売。石油化学部門では、ジャムナガルに石油精製工場を所有し、ガソリン、灯油、液化石油ガス(LPG)などの幅広い製品を製造。
3 テック・マヒンドラ 情報技術 8.5% ソフトウエアメーカー。通信機器製造業や通信サービスプロバイダー、ソフトウエアベンダーおよびシステムインテグレーター向けのソフトウエアを開発、販売。
4 バーティ・エアテル コミュニケーション・サービス 8.0% 携帯電話事業等の通信会社。アジアおよびアフリカ18カ国で事業を展開。2G、3G、4Gワイヤレスサービスおよびモバイルコマースを提供。
5 アジアン・ペインツ 素材 5.0% 塗料メーカー。幅広い種類の装飾用ペンキ、ニス、エナメル、ブラック・合成樹脂を製造。また、子会社を通じて、ゴム製タイヤの製造で使用される特殊工業用化学品およびビニルピリジンラテックス製品も製造。
6 バジャジ・ファイナンス 金融 4.7% 金融サービス会社。インドで事業を展開し、各種金融サービスを提供する。
7 マヒンドラ・マヒンドラ 一般消費財・サービス 4.7% 自動車メーカー。自動車、農機具、自動車部品の製造、販売。主な製品は、軽・中・大型の商業用車両、ジープ型車両、一般乗用車など。農業用トラクター、耕作機、内燃機関、ガソリンエンジンおよび工作機械も生産。
8 シュリラム・トランスポート・ファイナンス 金融 4.5% 金融サービス会社。トラック向けのハイヤー・パーチェス(買取選択権付賃貸借)事業を手掛ける。
9 PVR コミュニケーション・サービス 4.0% 映画館を経営。複合型映画館を所有・管理する。
10 ゴドレジ・コンシューマー・プロダクツ 生活必需品 3.9% 家庭用品メーカー。各種ケア製品(パーソナルケア、ヘアケア、家庭・繊維用ケア)を製造。主な製品は、化粧石鹸、化粧品、シェービングクリーム、タルカンパウダー、家庭用・衣類用洗剤など。
  • ※ 比率は純資産総額に占める割合です。
  • ※ 資産構成の短期金融資産等は、組入有価証券以外のものです。
  • ※ 業種は、GICS(世界産業分類基準)セクター分類です。
  • ※ 上記は過去の実績であり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。

 

保有銘柄の状況

保有銘柄では、コタック・マヒンドラ銀行、TCI Express Ltd、シュリラム・トランスポート・ファイナンス、KECインターナショナルが主にパフォーマンスにプラス寄与しました。

 

コタック・マヒンドラ銀行、TCI Express Ltd、シュリラム・トランスポート・ファイナンス、KECインターナショナルの株価の推移

・コタック・マヒンドラ銀行:
インド国内の大手プライベートバンクの一角で、オーナー経営者のリーダーシップのもと、長期の景気サイクルにわたって事業が行われてきた実績を持ちます。同社の規律ある貸し出しや保守的な経営により、今回の危機も同様に乗り越えることを期待しています。

・TCI Express Ltd:
B2Bの物流ソリューション大手で、経済活動の慎重な再開に伴って好調なパフォーマンスとなりました。同社のアセットライトモデル、強固なバランスシート、運転資本が少なくて済むことなどを評価しています。

・シュリラム・トランスポート・ファイナンス:
中古商用車購入のための消費者向けローンを提供しています。同社は景気後退の影響は受けるものの、顧客の多くは貸し出し実績の長い長期顧客であるほか、競争力のある資金調達能力は他のノンバンク金融会社とは一線を画しています。

・KECインターナショナル:
世界各地で送電事業を行っています。多少遅延が見られるものの、ほとんどのプロジェクトは順調に進んでいます。

 

一方、テック・マヒンドラ、ゴドレジ・コンシューマー・プロダクツ、マリコ、バジャジ・ファイナンスはマイナス寄与しました。

 

テック・マヒンドラ、ゴドレジ・コンシューマー・プロダクツ、マリコ、バジャジ・ファイナンスの株価の推移

・テック・マヒンドラ:
通信サービスに強みを持つITサービスプロバイダーです。同社は従業員の在宅ワークへの移行に際して困難に直面しましたが、ソフトウェア開発のアウトソース需要拡大の恩恵を受け成長することを期待しています。

・ゴドレジ・コンシューマー・プロダクツ、マリコ:
多様な消費者ブランドを展開していますが、短期的な消費減速の影響を受けました。しかし、より高い可処分所得とプレミアム化による長期的で構造的な消費トレンドは維持されており、両社はその恩恵を受ける良好なポジションにいます。

・バジャジ・ファイナンス:
多様な商品を持つ無担保消費者金融会社です。同社は消費者行動に合わせて調整された独自の与信システムを運用しています。現在の株価の低迷は、この優れたフランチャイズを購入する魅力的な機会だと考えています。

  • ※ 上記記載の銘柄は、2020年4⽉30⽇時点の「東京海上・インド・オーナーズ株式マザーファンド」の保有銘柄です。将来の組⼊を保証するものではありません。
  • ※ 上記は過去の実績であり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。
  • 出所:ブルームバーグ

4月のインド株式市場の動向(2020年4月30日時点)

4月のインド株式市場は3月の急落から急反発し、MSCI India Index(トータルリターン、米ドルベース)はファンドの設定日以降+8.6%と上昇しました。一方、年初来リターンは、▲23.9%(同)となりました。(注)
4月のインド株式市場は、3月の歴史的な急落から反転し、大きく上昇しました。新型コロナウイルスの感染者数の増加ペースが鈍化したことにより欧米の経済再開への期待が高まり、投資家のセンチメントが改善しました。また、米国のバイオ医薬品大手会社の新型コロナウイルスの治療薬が臨床試験で有効性を示したことも好感されました。
インド国内では、インド政府は国内のロックダウン期間を5月17日まで2度目の延期をしましたが、地域の感染度合いに応じて選択的に緩和措置も講じています。
インド国内の感染者数はまだピークに達していないものの、感染者数増加ペースは落ち着いてきています。インド準備銀行(中央銀行)は金融システムの流動性確保のため利下げを含む諸施策を発表しました。また、インドは原油輸入に大きく依存しているため、原油価格の急落から恩恵を受けています。
セクター別では、ヘルスケア、エネルギー、金融、一般消費財、資本財がアウトパフォーム、一方、生活必需品、不動産、公益、情報技術、コミュニケーションサービスがアンダーパフォームしました。
インドルピーは安定的に推移しました。

  • (注)基準価額の算出基準に合わせて、4月の騰落率は2020年4月7日~4月29日までの騰落率、年初来の騰落率は、2019年12月30日~2020年4月29日の騰落率を使用しています。

 

インド株式市場の年初来の推移

インド株式市場の年初来の推移

  • ※ インド株式:MSCI India Index(トータルリターン、米ドルベース)
  • 出所:ブルームバーグ

 

インド・ルピーの推移

  • 出所:ブルームバーグ
  •  
  • ※ 上記は過去の実績であり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。

インド株式市場の見通しと今後のファンドの運用方針

■インド株式市場の見通し:

新型コロナウイルスの感染拡大はWHO(世界保健機関)により公式にパンデミックが宣言され、インドではまだ感染者が増えています。インド政府は10億人以上の人口からは想像も出来なかった完全なロックダウン措置を講じています。これにより望まれた封じ込め効果をもたらした可能性がありますが、まだ結論付けるには早いです。また、仮に感染拡大がピークを付けたとしても、ロックダウンは近く経済活動に多大な影響を及ぼすことになると考えられます。
他の中央銀行、政府と同様に、インド準備銀行とモディ首相率いる政府はインド経済を立て直すためには何でもやると宣言しています。インドの財政出動余地は限られているものの、景気回復を後押しするだけの財政出動余地は十分にあります。もちろん、それには感染拡大が手に負えない状況にならないという前提はあります。
システマティックリスクが過去数週間の市場の変動要因となり、インド株式市場のボラティリティは2008年の金融危機時を上回るレベルになりました。

■今後のファンドの運用方針:

ファンドでは、この機会を利用して、この環境を相対的に上手く乗り切ることが出来ると期待され、中期的に強いファンダメンタルズを持ち、なおかつ無差別に売られている銘柄へ投資を行いました。
オーナー企業の投資銘柄の選定にあたっては、オーナーが個人的に負債を負っていたり、持ち株の一部を担保にしているような企業は避けるように注意しています。

  • ※ 上記は過去の実績および将来の見通しであり、将来の動向を示唆・保証するものではありません。

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