2022/05/27
ネスレは、スイスに本社を置き、グローバルに事業を展開する世界最大級の総合食品・飲料メーカーです。コーヒーの「ネスカフェ」、チョコレート菓子の「キットカット」、ペットフードの「ピュリナ」をはじめ、世界中で多くのブランドを展開しています。
乳児の栄養不足を解決するため乳児用乳製品を開発した創業経緯から、「食の持つ力で、現在そしてこれからの世代のすべての人々の生活の質を高めていく」を存在意義(パーパス)に掲げ、事業を行っています。
本レポートでは、同社のペット関連事業をご紹介します。
日本ではコーヒーや菓子のイメージが強いネスレですが、ペット関連事業は同社の売上の中で二番目に大きい主力事業です。
2021会計年度はペット関連事業が売上構成比の約18%を占めたほか、売上高は前年度比約11%の増収となり、ネスレの全事業の中で最も高い成長率となりました。
ネスレのペット関連事業では、主に「ピュリナ」ブランドを展開しています。
強みである商品開発力の高さを活かして、病気やアレルギーを持つ犬猫向けのペットフード分野を強化しています。また、猫アレルギーを持つ人が猫の飼い主となり触れ合えるよう、猫の毛などに含まれるアレルギーの原因物質を減少させる効果を持つキャットフードを世界で初めて開発し、2020年から販売しています。
更に近年では、付加価値の高い高級ペットフード市場が特に成長を続けていることから、それらの売上構成比が高い同社は、業界内で優位な立場にいると考えられます。
最近では、食品業界においてはインフレの進行を背景に値上げ戦略が重視される傾向にありますが、同社はブランド力と商品開発力の高さを背景に、今後も有利な値上げ戦略を展開することができると考えています。
ペットフード市場は過去から安定成長を続けており、飼育ペット数の増加に伴う愛犬家・愛猫家の増加は、ネスレのペット関連事業のさらなる追い風になると期待されます。
ネスレは「人とペットが共に暮らす豊かな社会の実現」を目指し、ペットを取り巻く社会問題の解決に向けて、様々な取組みを行っています。
具体的には、保護犬・保護猫の譲渡会の企画やペットの里親を募集する団体への支援などのほか、盲導犬育成のためのスポンサー活動、盲導犬への理解を深める活動などです。
ペットフードの提供だけではなく、動物への思いやりと愛情あふれる社会づくりに貢献しています。
当ファンドでは、ペット関連市場の成長の恩恵を受けると考える銘柄に投資しています。ポートフォリオについては、ペット関連企業の中でも高い競争優位性を有し、持続的な利益成長を遂げることができると考える企業を中心に組み入れる方針です。
ネスレは、ペット関連事業において、高い商品開発力と独自の競争優位性を有していることから、引き続き長期的な成長ができると期待しています。
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